工房だより 道後湯月町 宝厳寺のご本尊「阿弥陀如来」 仏師 初代南雲が彫り上げた阿弥陀如来 愛媛県松山市道後湯月町「宝厳寺」 一遍上人の生誕地とされるこのお寺は、2013年(平成25年)に火災に遭い本堂などが消失し、その後2016年(平成28年)に再建されました。再建された本堂は幅約16メートル、奥行き約12メートル、高さ約10メートルで、愛媛県産のヒノキを使った荘厳な土間が広がっています。 その本堂に安置されているご本尊が、仏師であった初代南雲が彫り上げた阿弥陀如来3体です。 宝厳寺 本堂 一遍上人堂 阿弥陀如来の持つ力 阿弥陀如来が持つ二つの特徴の一つ「光明無量」とは、無明の闇を破る力であるとされています。如来の「如」は「真実」という意味があり、迷いの状態にある私たちに真実を知らせるため働きかけてくださっているのだそうです。 もう一つは「寿命無量」。限りがない阿弥陀仏の寿命により、悩み苦しむ人々をすべて救うために、そのお力が永遠に途切れることがないことを意味するのだそうです。 祈りの力を信じて 今私たちは、真実が見えにくく、神さまや仏さまに救いを求めたくなるような不穏な時代を生きていると感じます。でも、祈りの力というものは、時に大きな力を発揮すると信じています。 伊予一刀彫「南雲」のお人形は、この仏師であった初代南雲の心と技術を継承し、現在も祈りを込めてお人形を作り続けています。 宝厳寺 〒790-0837 愛媛県松山市道後湯月町5−4 松山駅からバスで30分 道後温泉駅から徒歩で10分 Tweet 工房だより